ご主人様に恋をしたっ!!【完】
おでこにキス side一颯
あの、さ……。
これ、ほんと、無理なんだけど。
立ったまま、ストンと眠りに落ちた奥園さんを抱えて、あたふたするオレ。
普通に奥園さんの部屋に連れていって、ベッドに寝かせてあげればいいのだろうけど。
「あーもー。
離せって」
ギューギュー引っ張っても離さない力で、奥園さんは、オレのパーカーを握りしめる。