はるこの遅咲☆妄想日記
その叫びがよほど大きかったのか・・・

彼は声なき声に気が付いたようだ。

「あの・・・」

「はい・・・」

「いつも会いますね。」

彼からだった。

私はうつむいてしまって、この後どうしたらいいのか、パニックになってしまい・・・

でも

顔を見上げると、そのイケメンぶりはキラキラしてて~☆

「これはまたとないチャンスよね。わたし・・・」

何かアクションしなきゃ!!

・・・とっさにスマホを取り出した。

自慢のスマホデコ☆キラキラ☆ジャラジャラ・・・見てみて~って。

「うわ。可愛いですね」ニッコリ微笑む彼。か・・・可愛い・・・

「会社から連絡入って・・・・」そんなウソをついた。

画面をポチポチ・・・彼をチラチラ・・・

電車の揺れに負けじと足を踏ん張り・・・でも時折よろけてしまう。

「キャ・・・」なんで今日に限って・・・

車体は大きく揺れて

私は彼の胸元に

スマホごと包まれた。

「ご・・・ごめんなさい・・・」

「いえいえ・・・大丈夫ですか?」そんな優しくされたら

ますます・・・好きになってしまうわ~

体制を直すと同時に

スマホはスルッと落ちそうに・・・

「ほらほら・・・これ」

彼がそのスマホを手に取り

私に返してくれた。

フワっと触れる彼の指先

「綺麗・・・」

私はそのスラッとした指先と

彼の感触に

胸の奥から

どうしようもなく湧いてしまう。

「もっと・・・触れたい・・・」

そんな空気って

男の人は気づいてくれたらいいのにな・・・。
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