はるこの遅咲☆妄想日記
「あのーー・・・。何か?」彼からだった。

私の見とれっぷりは彼に伝わってしまったのか、私は赤面してしまう。

「スミマセン・・」(笑)

「大丈夫?」彼はそう言ってニコって笑う。

笑ってるんではなく、笑われてる私。

いい年して恥ずかしかった。

「コレ、良かったら食べます?」

ド緊張の中差し出した・・・自家製の漬物・・・。

なんでこんなことしたのかわからなかったけど

私はいわゆる田舎者っていうか・・・

自然と漬物なんか他人に薦めてしまう・・・

「へえ・・・。面白いね」

彼は楊枝でひとつ刺しボリボリ食べだした。

「うんうん・・・。懐かしい感じ」

「ハイ。大根。今は旬ですからねー。」

そんな始まり方。

自然っていうか、きっとちょっと変わった子だと思われてるよね。私・・・。

部署は違うけど、毎日食堂では会える。

窓際の席は

私たちの特別な席になっていた。

彼は私の手作りお弁当を食べるようになってくれて

自然と・・・自然と・・・

彼に寄り添いたい・・・

付き合うまで

だいぶ時間はかかったものの

私はとうとう、彼の彼女になっている。

彼 トシくんは

2歳年上の営業マン。

彼の日常はどうなの・・・?

私は奥手なのか男性の部屋にもあまり行ったことがなかったから

ビクビクしている。

「こんなに持ってきたの?」

手持ち紙袋に野菜を入れて

実家の農家で作った野菜・・・。

トシくんにも食べて欲しくって

私たちは台所で鍋の準備をした。

久々にできた彼氏。

私は幸せだった。




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