クビガナイ。
「部屋はこことトイレだけみたいだね。」
奥の扉が開いている向こう側には
和式のトイレがあった。
足元やデスクに散らばった書類を眺めていると、
"日誌:墓地管理事務室"と書いてある冊子を見つけた。
「日誌だって…墓地はここが管理していたみたいだね…。
…て、これ50年前のだ…!古っ」
表紙には1964年と書いてあった。
カタ…
「ん?何か蹴ったな…」
紫月が蹴ってしまったものを拾った。
木の札のようだ。
「"立ち入り禁止"って書いてある。」
「何で事務所の中で立ち入り禁止なのよ。」
有衣がつっこんだ。
知らんっ
「ねぇ…トイレ怖い…閉めて…」
「ん。」
隼人がドアを閉めに行った。
私は何の気なしに日誌のページをめくっていた。