クビガナイ。
「…え…。」
「何よここ…!?」
「………。」
私と有衣以外は声すら出ない。
暗くて…古くて…なんだか懐かしい匂い。
私達の周りにはマンションや綺麗な家は無く、
木造の家や団地が並んでいた。
「ここ本当に山小なの!?わけわかんないわよ!!」
有衣が取り乱すのもわかる。
みゆに関しては
ただ呆然と周りを見て固まっている。
そして私は、
私の頭をよぎった最悪の可能性が実現してしまったと思った。
「……南山…小………中学校…。」
「は?」
紫月が言った事を理解できない。
紫月は校門に書いてある学校名を読んだ?
「だから…南山小・中学校。
そう書いてあるんだよ…ここに…」
「んなわけ…中学は西山中しかねーだろ!?」
「わかってるよ綾希、でも…」
中学校はとなり町に行かないとない。
「あのさ…」
思った事を言うとみんなどう思うかな…?
私を変な奴と思うかな…?