さくらんぼほっぺ 【完】
当日
練習よりまして暑かった
体育祭 みんな本気で頑張っている
そして第一の山場のリレー が始まる
「和真!任せた!」
運動は得意だったから足は…まぁ、はやいかな?
「うん」
パン!
ピストルの合図で始まる
抜かし抜かされの戦い
そして僕の番がきた
「和真!抜かせ!」
1人目を抜かし
二人目を抜かして一番でバトンを渡して僕の役目は終わった
「和真お疲れーってどこ行くの?」
「ちょっと」
次があの人の二回目の番だった
「はるこー!」
「はるちゃーん!」
男子からも女子からも応援されていて人気者だった
「頑張るね!」
笑顔でガッツポーズをとっている
けど
「…絶対無理してる」
心配で仕方なかった
彼女は最後まで走りきったが…
「っ!」
とっさに走りこんで助けてしまった
一度も喋ったことないし
名前もしらなかったのに
相当無理してたみたいだった
そして
急に助けた僕にびっくりしていた
無理もないけど
「大丈夫?」
そうじゃなかった
はじめて人をおんぶした
すごき心臓がなっている
聞こえませんように…。