*約束期限*
*真衣side*
「ただいま」
家に帰ると、珍しく帰って来ていたお母さんと出くわした。
「真衣、帰り遅くない?」
「涼介と一緒だったから」
「あら、涼介くんね。ごはんは?」
「いらない」
誰とも話したくなかった。
そうしていると、泣き出してしまいそう。
部屋に入ると、静寂が包んだ。
ベッドに腰掛け目を閉じる。
今日あったこと…
負けそうだったチームに桜庭くんが入って、逆転勝利。
試合途中に喘息が出て、そこから…
桜庭くんは、こうなることわかってたのかな。
ぎゅっと手に力が入る。
とりあえず、明日会いに行こう。