*約束期限*

*真衣side*


恐る恐る後ろを振り返る。

...けど。

そこに求める姿はあるはずもなく。


こんな時は決まって、呆れた自嘲の笑みと涙で目が溜まる。


「もう、いい加減強くならなきゃ...」


自分の頬をぱんっと叩く。

目を開けて前を向くと、


「...っ!?」


私の目の前には、茶色いテディベアの人形。

だ、誰がこんなこと...


「...美月?」


聞くと、クマちゃんは首をふりふりした。


「もー、誰よ...」


ナイーブな気持ちでもあって、嫌々クマちゃんを払い除けるーー


その瞬間、息が止まった。
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