*約束期限*
*真衣side*


――ギー・・・


重たい音のするドアを開ける。

瞬間、眩い光が私を包む。


「待ってー!!」


屋上に走りこんで、逆光のその人を抱きしめる。


「まだ、死んじゃダメですよ!?これからきっと良いことあるし、私が友達ですから!死んだら楽とか絶対違いますよ!私悲しみますしっ」


一呼吸ついて、見えない顔に向かって言った。


「あなたはきっと、必要とされてます」


言い切って、ぜーぜーと息を整える。

いまだに顔は見えない。

すると相手は私と場所を交換した。


――え。


「さっ、さ、桜庭くん!?」


朝まで一緒だった奴だった。

彼はニッコリと笑った。


「楠木、あったか~い」

「え、うん教室いたし・・・ってか、何してんの!?」

「へ~?」

「だって、死ぬかと・・・」

「空見てたの」



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