*約束期限*
*真衣side*


放課後。

今日は部活がないので、早めに帰れる。

美月と一緒に分かれ道まで歩いていた。


「もう、ほんとびっくりしたわ~」

「そんな下手だった?」

「下手どころじゃないし笑」


腹痛の仮病は、バレバレだったらしい。

まずお腹痛いのに走るとか、ありえないって言われた・・・笑


「・・・あ」


分かれる角のところで、美月が立ち止まった。


「ん?」

「涼介。ちゃんと話しときなよ?」

「えっ」

「じゃ、またね!」


美月は手を振って、モデルのような後ろ姿を見せた。




ていうか、
『ちゃんと話しときな』って言われてもなぁ・・・。

きっと怒ってるし、その理由わかんないで会ってももっと怒るだろうし。


「ん~・・・」


部屋の机でほおずえをつく。

そもそも涼介になんかしたかな、私。

思考のループにはまっちゃう気がする。


・・・そんなとき、ケータイがなった。
< 19 / 124 >

この作品をシェア

pagetop