*約束期限*
*真衣side*


家に着いてからも、鼓動はおさまらなかった。

走ったせいもあるだろうけど・・・。


「わけわかんないしーっ」


ベッドにダイブする。

今日はお父さんもお母さんも残業で、家にはあたししかいない。

弟の柚月はどこへやら・・・。


『ブー、ブー』


ケータイのバイブ音が鳴る。

宛名は美月だ。

美月――白波美月とは中学からの親友で、部活でもタッグを組んでいる。


「もしもし」

『ハロー!今だいじょぶ?」

「全然平気~」

『聞いて、実はね・・・
彼氏ができましたー!』


この報告、何回目だろ・・・笑

入学してから毎月のように、彼氏をとっかえひっかえしている。

まぁ、もてるからね。


『今回は先輩でー・・・』

「美月」

『ん?』

「涼介は、いいの?」


飯田涼介。

美月が昔っから片想いしている相手。
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