*約束期限*
*涼介side*
「…瞬、ちょっといいか?」
朝練が始まる前、俺は瞬を連れ出した。
もうすぐ期末期間に入るから、部停になる。
その前に…。
「なに?」
「この前の、体育祭の。あの女って、誰?」
「えっ?あー…」
直接的に聞くと、瞬は困ったような表情をした。
「よくわかんない」
「は?」
「彼女じゃない。けど、家族と同じくらい大事な人?」
苦笑いをこちらに見せる。
なんなんだよ、曖昧な答えしやがって。
「…真衣にその気がないなら、近づかないでくんね?」
「なんで涼介にそんなこと」
「真衣も一緒に見てたから」
明らかすぎる表情をする。
俺は瞬に背を向けて。
「真衣傷つけるんなら、近寄んな」
俺、こんな性格悪かったっけ…。
でも、同情とかできる余裕ねーし。
好きってそーゆーことだろ。