*約束期限*
*真衣side*
帰り道を歩いていると、家の前に人影が見えた。
パッと見でも、すぐにわかる。
「真衣!」
「涼介、早退したの~?」
まだ正午を過ぎたばかりだ。
「お前、大丈夫か?何あったんだよ」
「え…お腹痛くなっただけだよ?」
「…嘘つくなよ」
涼介にじっと見つめられる。
その懐かしさと安心に涙がこぼれていた。
びっくりしたのか、涼介が慌てた様子であたしに近寄る。
「涼介…うっ…」
一度泣き出してしまうと、止まらない。
今まで我慢していたものが一気にあふれてくる。
「話聞くから、とりあえず家入るぞ」
「うん…」