ご懐妊‼ 新装版
「麻酔が安全なのはわかる。でも……もう少し考えてみてくれないか?おまえがどうしてもって言うなら、俺も考える」


部長との話はそれで終わってしまった。


私は悩んだ。

どうしよう。

安全に痛くなくポンちゃんと会えたら最高だけど、
母として味わえる痛みから逃げ出してる気もする。

正しい選択って何?



数日経っても結論は出ず、ある日の夜のレッスン。
今日は枝先生のヨガの日。


「先生、私も無痛分娩にすべきですかねぇ」


レッスン後に話しかけると枝先生が私の顔を覗き込んだ。


「一色さんは他院でしたね。無痛分娩が羨ましくなっちゃいましたか?」


「……なっちゃいました」


私は頷いた。


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