ご懐妊‼ 新装版
ピンポーン


玄関のチャイムが鳴った。
インターホンに出た部長が
「荷物だ」
と、玄関まで取りに行く。


部長が重そうに持ってきた段ボール箱は、うちの実家からだ。

開けてみると、たくさんの野菜、こんにゃく、そして白い箱?


「あ!!」


「おお!」


箱を開けて、私たちは同時に声を上げた。


中から出てきたのは真っ白なレースが眩しい

セレモニードレス……。


今、いらないって話をしてたばっかりなのに……。


「もー!!買うなら一言、言ってよ!!」


そこそこ値が張って、もてあましそうな物をもらった時ほど、困ることってない!
身内なら余計に!


「まあまあ、お義母さんも言えばおまえが遠慮すると思ったんだろ。いいじゃないか、退院にもお宮参りにも使えそうで」


部長が私をなだめる。

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