ご懐妊‼ 新装版
部長は前髪をかき上げる。
照れているというより、恥じているという様子だ。
不器用な人。
一生懸命言葉にしようとしてくれている。
「おまえがいたから、お袋の顔を見に行くことができた。おまえがいたから、俺はもうすぐ父親になれる。
おまえがいてくれるから、………俺は今、これほど幸せなんだ」
部長の右手が私の頬に触れた。
あたたかい温度。
私の上司、私の旦那さん。
「ずっと、口にしなかったことを言わせてほしい。
好きだ、佐波。
おまえのことを愛している」
「ゼンさん……」
私は言葉にならなかった。
途中から、彼の気持ちがわかってから、涙が止まらなくなっていた。
言語化できない代わりに、
私は彼に抱きついた。
照れているというより、恥じているという様子だ。
不器用な人。
一生懸命言葉にしようとしてくれている。
「おまえがいたから、お袋の顔を見に行くことができた。おまえがいたから、俺はもうすぐ父親になれる。
おまえがいてくれるから、………俺は今、これほど幸せなんだ」
部長の右手が私の頬に触れた。
あたたかい温度。
私の上司、私の旦那さん。
「ずっと、口にしなかったことを言わせてほしい。
好きだ、佐波。
おまえのことを愛している」
「ゼンさん……」
私は言葉にならなかった。
途中から、彼の気持ちがわかってから、涙が止まらなくなっていた。
言語化できない代わりに、
私は彼に抱きついた。