ご懐妊‼ 新装版
「すごーくパパっぽい。あ、写真撮っとこ」


私はスマホとデジカメのダブルで撮影しておく。
こういう写真が、とおい将来ポンちゃんの結婚式のスライドショーなんかで使われるんだよなぁ……なんて思いながら。



「正直、ゆうべは全然眠れなかった。興奮してしまって」


「あ、私もです」


「ポンが産まれたってことが、嬉しくて嬉しくて。帰ってひとりでまた泣いてた」


確かに部長は腫れぼったい目をしている。
可愛いな、この人。


「それでな、まずポンに正式な名前を決めてやりたいと思うんだ」


「そうですね!いつまでもポンちゃんってわけにいかないし」


部長は以前から候補を絞っているようだった。
しかし、私の『顔を見て決めたい』という意向を尊重し、口にしないでいてくれた。


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