ご懐妊‼ 新装版
点滴に繋がれ、私は2時間ほど眠った。

病院で処置されてるって安心感と、ここ数日の吐き気による睡眠不足もあって爆睡。


その間、一色部長は外出してもらった。

朝から迷惑かけちゃったし、この上2時間も病院に缶詰めじゃ悪い。



夢を見た。
もやもやした揺らめきは何だろう。
私、海の底にいるのかな?
気持ちいい。



ふっと目が覚めると、助産師さんが私の腕から点滴を抜くところだった。


「よく、眠れました?婚約者の彼が待合室に戻ってますよ。じきに診察で呼ばれるから、二人で中待合に入っててくださいね」


夢の余韻でふわふわしながら、部長と合流する。
夢のせいだけでなく、少し身体が楽みたい。

まぁ、今回も油断禁物だけど。


すぐに診察室に呼ばれ、おじさん先生と再会した。


「まず、内診するよ。彼は遠慮してください」


先生にあっさり言われ、一色部長は「なにっ!?」という表情をした。
たぶん、赤ちゃんのエコーを一緒に見たかったんだと思う。

うーん、わかりやすい人……。

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