桜の花の木のしたで
そんなこと初めて言われた。


「友達?私と友達になってくれるの……?」


「あったりめぇーじゃん!よろしくね?うたちゃん!」



私は本当に嬉しかった。

嬉しくって嬉しくって。

その日から毎日ここに通った。


そのころの私は学校が辛くてもここにきて戸田くんと遊ぶことが1日の楽しみだった。

きっと戸田くんは私の初恋の人。

だからまた明日も会えるように毎日別れ際に「また桜の木のしたで!」と約束していた────。











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