満月~full moon~



そのため、私も同じように静かにご飯を食べた。

違和感を感じながらも、そのままでいた。


ご飯を食べたあと、私は洗い物をしてからお姉ちゃんの部屋へ行った。

お姉ちゃんが、部屋で話したいと言ったから。


私が部屋に行くと、さっきと同じように神妙な面持ちで座っていた。

部屋の空気もなんとなく重たかった。

その中、お姉ちゃんと向き合うようにして、私はベッドに座った。

それから少しして、お姉ちゃんの重い口が開く。



「絵美……今から本当のことを言う。
そのあとどう思うかは分からないけど、軽蔑しても構わないから」



真剣な眼差しのあと、傷ついたような表情をした。




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