満月~full moon~
その言葉は驚きだった。
連れ子同士の再婚なんて話し、初めて聴いた。
だけど、兄弟がいたようには見えなかった。
少なくとも、年齢は近くないだろう。
でも、連れ子がそこまでオレらを恨むだろうか。
美佳は“自殺”で処理されたはずだ。
オレらが関与したことは、この5人しか知らないこと。
考えれば考えるほど、分からなくなってくる。
1人て考えるには限界がある。
そう思って、2人に連絡しようと携帯を持ったとたん、インターホンが鳴る。
「宅急便でーす」
続けて、そんな声がした。
宅急便なら安心だと思い、急いでドアを開けた。
「三咲達成さんですね?」
名前を確認され、頷く。