満月~full moon~



その言葉は驚きだった。

連れ子同士の再婚なんて話し、初めて聴いた。

だけど、兄弟がいたようには見えなかった。

少なくとも、年齢は近くないだろう。


でも、連れ子がそこまでオレらを恨むだろうか。

美佳は“自殺”で処理されたはずだ。

オレらが関与したことは、この5人しか知らないこと。


考えれば考えるほど、分からなくなってくる。

1人て考えるには限界がある。


そう思って、2人に連絡しようと携帯を持ったとたん、インターホンが鳴る。



「宅急便でーす」



続けて、そんな声がした。

宅急便なら安心だと思い、急いでドアを開けた。



「三咲達成さんですね?」



名前を確認され、頷く。




< 36 / 137 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop