満月~full moon~



『この話しを達成にした時、“メモを取る”って言ってメモしたらしい』


「えっ?そんなメモ、なかったよね?」



達成を発見したあと、すぐに警察を呼んだ。

それが来るまでの間、少しだけ室内を見た。


そこで見つけたのは、高校の時の名簿ぐらいだった。

それも、警察が来る前に隠して、今は恭介が持っている。


確かに、その名簿の横にはメモ紙があった。

だけど、何も書いてなかった。



『もしかしたら、俺たちが行く前に、犯人が家に行ったのかもしれない。
それで、メモを処分したのかもしれない』



恭介の言葉は、納得がいく。

犯人以外に、メモを処分する人なんていないはずだから。




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