満月~full moon~
「あれ?いらっしゃい」
ドアを開けたそこには、見知った顔がいた。
そのため、普通に招き入れた。
「今日はどうしたの?
それに、よくここが分かったね」
家に上がってからずっと、相手ひ一言も話さない。
そんな相手に疑問を投げかけるけど、返事はない。
家を教えたことはないはずだけど。
と、不思議に思いながらも、相手をリビングへ通し、コーヒーの用意をした。
インスタントコーヒーをマグカップに入れ、ポットのお湯を注いだ。
その時だった。
突然、背中に強い衝撃を受けた。
「え……?」
一瞬、何が起きたのか理解が出来なかった。
だけど、どんどん鈍い痛みが身体中をかけめぐる。