キツネのペーター
ピースは頭にまた嫌な予感がよぎります。


「2人の子だろ?一緒に育てるって事だろ??」


「……………………」

返事は返ってきません。


「キータ?なぁキータ!?お願いだから…返事をしてくれ…グスン…」


ピースはまた泣きました。しかし今度は先程の涙とは違います。出来ればずぅーと流したくない涙でした。


外は真っ白。とても静かな12月の夜でした。凍てつくような寒さの中キータの体もだんだん冷たくなっていきます。


「この子は…ピーターは必ずオレが育てるから…キータも天国から見守ってくれ…」

ギュッとピーターを抱きかかえるピース。

ピースはピーターのある異変に気付きました。

「どぅした?ピーター?」


まだ目の開かないピーターは鼻を頼りに何かを探している様です。
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