まーが生きた証。

始業式が終わり、
各クラスごとに教室へ向かった。


みんなが揃い、総合の時間。

「実は、今日来た転校生は、
うちのクラスの仲間になるんだ」

先生のバカでかい声が
教室中に響く。

「っていうわけで、
改めて挨拶をしてもらおう。」

そう言った先生は廊下に顔を出して
手招きしている。

そして入ってきたのは
もちろん彼、真樹くんで。


やっぱり胸が跳ねる。

この時は
これがなんなのかは
まだ分からなかった。

静かに入ってきた真樹くんは
先生の横に立ち、

体育館で言っていたのと
同じ事を言った。


休み時間になった瞬間
彼の席には男女問わず人が群れていた

「なんで転校してきたの?」

「宇佐小学校ってどこにあるの?」

「彼女いるの?」

「好きな人は?」


質問責めにあっているのに

微動だにもしなければ、
その質問に答える事も無かった。


でも
懲りずに質問を投げかけ続ける皆。


でも、それも時間の問題な訳で…

今日は始業式。
早く帰る日。

チャイムが鳴ってしまった。

一斉に帰る用意をして、
帰会が始まり、

それぞれ家路につく。


こんな感じで
あたしたちが出会った日の

長いような、短いような
微妙な感覚で
1日は終わった。
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