君のためにできること
三芳くんにそう言われて、一緒に玄関まで来たが、そこに貴史が待っていたので、三芳くんは一人で帰って行った。
私は何も言わずに靴を履きかえると、外に出た。
貴史は怒っているのだろうか。
あれから何も言わない。
今玄関にいるのは、私を待っていてくれたからなのかどうかも、私にはわからない。
私はあえて声をかけないまま、ゆっくりと歩きだした。
「・・・志麻。」
後ろから、低い貴史の声がした。
「ん?」
私は前を向いたまま、立ち止まって尋ねた。
「・・・オマエ、来るの遅いんだよ。早く帰ろうぜ。」
「うん!」
私は嬉しさのあまり、貴史の腕に飛び付いた。
「貴史ってば、怖い顔してるから、怒ってるかと思っちゃったじゃないよー!」
「オレ、絶対にイヤだかんな。アイツの絵のモデルに志麻がなるのは。ずっと考えてたけど、やっぱりダメだ。」
そうきっぱり言う貴史に、
「えー、何でよ?もしかしてヤキモチ?」
「バカ言え!そんなんじゃねぇよ。」
と、私には何だか照れているように思えた。
私は何も言わずに靴を履きかえると、外に出た。
貴史は怒っているのだろうか。
あれから何も言わない。
今玄関にいるのは、私を待っていてくれたからなのかどうかも、私にはわからない。
私はあえて声をかけないまま、ゆっくりと歩きだした。
「・・・志麻。」
後ろから、低い貴史の声がした。
「ん?」
私は前を向いたまま、立ち止まって尋ねた。
「・・・オマエ、来るの遅いんだよ。早く帰ろうぜ。」
「うん!」
私は嬉しさのあまり、貴史の腕に飛び付いた。
「貴史ってば、怖い顔してるから、怒ってるかと思っちゃったじゃないよー!」
「オレ、絶対にイヤだかんな。アイツの絵のモデルに志麻がなるのは。ずっと考えてたけど、やっぱりダメだ。」
そうきっぱり言う貴史に、
「えー、何でよ?もしかしてヤキモチ?」
「バカ言え!そんなんじゃねぇよ。」
と、私には何だか照れているように思えた。