つぼみ、ほころぶ
ユウちゃんに、こんなに感動させられるなんて。


アニキもだけど、とユウちゃんが照れる。


「オレだけじゃないけど、――チイは、絶対に失くしたくない子なんだよ」


「――」


そんなことを面と向かって言われたあたしは、いったいどう表情を繕ったらいいんだろう。放っておいたら破顔を通り越しそうだ。


「もしチイと恋愛するなら、もうそれは一生もんにしないといけない」


「……義務みたい」


「っ!!　……そうだな、すまん」


そうして、言い直されたそれは、


「――チイと恋愛をするのなら、一生のものにしたいんだ、オレは」


やっぱりそれは、この世で一番の言葉だった。


「――うん。あたしも、もしいつか、ユウちゃんと恋愛をするようなことがあったら、そうでなきゃ嫌だ」


だから、今はまだ駄目なんだ。

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