つぼみ、ほころぶ
――……


お互い、多分恥ずかしくて何を話していいか分からなくて。


しばらくの間、動かないまま俯いてた。


沈黙を破ってくれたのは、やっぱりユウちゃん。


「変な汗もかいたし、風呂でも行ってくっかな」


「うっ、うん。いってらっしゃい」


もう、あんなことは言わない。


手を振って送り出すと、タオル片手にユウちゃんが振り向く。


そして、


「パンツ」


とだけ言った。



……………………、?


< 106 / 112 >

この作品をシェア

pagetop