つぼみ、ほころぶ
「明日も明後日も明々後日も、ずっと暇ですけ ど?」
「そうかそうか。じゃあ、明日は一日中、オレがチイを大人として扱ってやろう。世間の荒波に溺れさせてやるとしよう。――おばさん、いい?」
……溺れさせてどうするんだ。
「いいけれど、優二君は平気? 千歳はね、友達との卒業旅行が直前で中止になってしまって、バ イトももう終わったものだから、きっと暇で暇で仕方がないところなのよ」
「オレ今日から三連休。チイと同じは情けないけど、予定潰れたんだよね。家居ても惰眠になるだけだし」
あたしの無言をよそに、ユウちゃんと母の会話はとんとん拍子で進んでいき、そして約束は強固なものに。
勝手に、あたしは明日、大人の合宿へ連行されることとなった。
そんな要素は全然無いのに……響きだけだと、なんていやらしい言葉。
「そうかそうか。じゃあ、明日は一日中、オレがチイを大人として扱ってやろう。世間の荒波に溺れさせてやるとしよう。――おばさん、いい?」
……溺れさせてどうするんだ。
「いいけれど、優二君は平気? 千歳はね、友達との卒業旅行が直前で中止になってしまって、バ イトももう終わったものだから、きっと暇で暇で仕方がないところなのよ」
「オレ今日から三連休。チイと同じは情けないけど、予定潰れたんだよね。家居ても惰眠になるだけだし」
あたしの無言をよそに、ユウちゃんと母の会話はとんとん拍子で進んでいき、そして約束は強固なものに。
勝手に、あたしは明日、大人の合宿へ連行されることとなった。
そんな要素は全然無いのに……響きだけだと、なんていやらしい言葉。