つぼみ、ほころぶ

ご近所だったこともあって、母親の役割をまだまだ必要とするカズくんとユウちゃんは、多くの時間をあたしの家で過ごした。


我が母は頼もしく逞しく、あたしたちをこうして健全に育ててくれて――


――そうして、あたしたちは今でもこんなに仲良しさんだ。


ま、仲良しに関しては、カズくんもユウちゃんも偉いと思う。もう『いい大人』なふたりが、しなくてもいいお祝いをしてくれるんだから。


人当たりのいいカズくんだけならまだしも、暴君ユウちゃんまでもだなんて。


あたしは思う。


きっと明日は大雨だと。