つぼみ、ほころぶ
ユウちゃんのことなんて分かってる。いつもと同じ、暴君的いじめをしてくるだけなのに。
けど、あたしが分からない。自分が何でそうなったのか分からない。
恋愛、じゃないことは、分かる。
――なら、
あたしはどうして?
性の暴走、若気のナントカ?
怖かったはずだったことなのに?
あんなに、嫌だったことなのに?
「……もうわけ分かんない……気持ち悪い」
……頭、クラクラする。
思考回路も焼き切れたあたしは、そこで意識を手放した。
夢の中で、ユウちゃんの声がしたような気がした。