シークレットプリンセス〜芦川凪編〜
「とにかく行くぞ!」
「行かない!」
「ストップだってば!」
龍牙さんが
私の腕を引っ張る。
「龍牙!
この52点女を説得しろ!」
「ゆめちゃん。
俺のせいでごめん。
ゆめちゃんが
人に言わない性格ってわかってる。
でもね。
これだけは…。」
龍牙さんの悲しそうな瞳に
負けてしまいそうになる。
「お願い。」
「うっ…。
うん。」
「そうと決まれば行くぞ!
52点女!」
私は
芦川さんに腕を掴まれて
部屋を出た。
「…。
頑張れ。」
「嫌ならいつでも
俺のところにおいでー!」