シークレットプリンセス〜芦川凪編〜
「今日はありがとう!
翔さんにメイクの仕方も教えてもらったし!
優しい人だなー。」
「翔はそれが仕事だから。」
ホテルのエレベーター。
龍牙さんと私は何気ない話で盛り上がっていた。
「ゆめちゃん綺麗過ぎてやばかったよ。
誰にも見せたくない位だよ。」
「龍牙さんは冗談がうまいですね!
芦川さんは何点くれるかな?」
私の何気ない一言だった。
「凪さんじゃなくて…。
俺のために綺麗になってほしかったな…。」
「へ…?」
チンっと
エレベーターが目的の階へついたことを告げる。
「なんでもない!
行こうか。
ゆめちゃん。」
龍牙さんは
私の手を引いてエレベーターを下りた。