シークレットプリンセス〜芦川凪編〜
「っ…!」
私は
芦川さんにドレスを着さされ高級レストランにいる。
「凄く豪華…。
ですね。」
「嫌だったか?」
「いえ…。」
嫌ではないけど
庶民とセレブの差が思い知らされる…。
「あっ…。
このサーモンのスモーク美味しいです。」
「いっぱい食べろ。
この間の看病のお礼だ。」
芦川さんは
柔らかく微笑む。
その微笑みに私も笑ってしまう。
「何が可笑しい?」
「芦川さんも
そんなに柔らかく微笑むんだなって…。
始めて会った時は
そんな顔を見たことがなかったので。」
「だとすればそれは
ゆめのおかげだな。」
「え…?」
それはどういう意味でしょうか?
と聞き返そうとしたとき
誰かが芦川さんに話しかける。
「これはこれは芦川さん。」