シークレットプリンセス〜芦川凪編〜
「俺たちの存在忘れてない?」
敬太さんが
白々しく言う。
「アツアツ見せつけないでくれる?
なんでこんな男と…。」
「密かに酷いこと言ってないか?
隆弘。」
隆弘さんは
ため息をつく。
「好きな人のために
一回離れるなんて…。
俺にはできないね。」
隆弘さんが
さらりと言った言葉。
「馬鹿か!
チクるな!
お前はホテル出入り禁止だ。」
「はー?!」
皆が笑う。
その笑い声に安心してしまったのか…。
私は
目をつぶった。
「おい?!
ゆ…め。!」