シークレットプリンセス〜芦川凪編〜
「俺は
今まで俺の中身を見てくれるオンナなんて誰一人いなかった。
でも…お前は違った。」
芦川さんは
私をジッと見つめる。
「俺に反抗してきたり。
俺のために料理を作って好き嫌いを克服しようとしたり。
また
チェンリー…。
友人のために命を惜しまないオンナなど始めて見た。」
「俺は
ゆめといると自分が汚れている気がしてたまらなかった。
ゆめと出会って
俺自身を見てくれるオンナが居ることを知った。
そんなオンナ…。
この世の中にはゆめしかいない。
いいか?
一度しか言わないからよく聞いておけ。」
芦川さんが
私の耳元でこう呟いた。
「相沢ゆめ。
お前が好きだ。」