私のファーストキスもらって下さい。





「ごめん、まだ信じられないんだけど。」



「へへ。」




あの後、驚きの絶叫したえみを何とかなだめて色々と質問攻めにあってる最中。




「中学生んときからって、
片想い長すぎでしょ~。」



「うん。拓さんにも諦め悪すぎだろってよく言われる。」



「拓さん、知ってるの?」



「ん、実は。」




えみは拓さんが知っていることにちょっと驚いてた。




「拓さん、恋愛相談とか役にたつ?」



「役に立ってるというか、まぁ色々話聞いてもらって助かるというかね。」




そう。
拓さんはアドバイス的なことは全くしてくれないけど、私の話をちゃんと聞いてくれる。


そして、バカにしない。


だから、私は救われてるんだ。




って、えみに話したらちょっと拓さんを見直していた。




「でも、じゃあ、さっきもツラかったよね。
恋敵と一緒に食卓とか…ごめん。気づいてあげられなくて。」



「ううん。大丈夫、えみは悪くないよ。」



「今までだって私、お兄ちゃんと早紀さんのこと普通に喋ってたよね、ごめん。。」



「もう、えみ!謝んないでっ。
ずっと、話せなかった私が悪いんだから。」



「だって、だって…」



「えみぃ…泣かないでよ、私も泣きそう。。」



「私、鈴を全力で応援するぅ…(泣)。」



「私だって、えみの恋応援するよぉ…(泣)。」





2人で泣いた。


ああ、良かったぁ。
えみに話せて良かった。


こんな私の恋を応援してくれて、
ほんとにありがとう。




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