私のファーストキスもらって下さい。
*5*
恋するセンパイと会社訪問??
その日、私が学校へ行くととんでもないことが起きていた。
先に登校していたはずのえみがいなくて、持ってきたお花もそのままで…何だか嫌な予感がした。
学校中を探してたどり着いた屋上で、えみは1人泣いていた。
ううん、泣いていたのを必死に誤魔化したえみを私は無意識に抱き締めた。
えみは震えていた。
いつも笑顔で明るい親友がこんなに弱ってる。
私が守ってあげなきゃ。
そう思いながら、抱き締めた腕にもっと力を込めた。
ーーーーーー
「何かね…結構きちゃって。。」
落ち着いたえみに話を聞くと、朝教室へ行くと黒板にえみに対しての嫌がらせが書いてあったらしい。
嫌がらせの内容は…
えみには思い出したくない、一年前の大きな恋の傷をえぐり返すものだった。
私は知ってる。
えみがその恋の傷がどれだけ深かったか。
それでもえみは今、新しい恋に向かって歩き出してるんだ。
「よし、『すいーと』へ行こー♪♪」
「え、ええ??」
決めた私はもう潔い。
今日はえみと学校サボっちゃうんだ!
それから、二人で学校を抜け出して『すいーと』へ向かった。