私のファーストキスもらって下さい。




「せ、誠二くんっ?」




至近距離から見下ろされ、私の目はキョロキョロ。




「鈴ちゃん、もっかい聞かせてくれない?」



「何を?」



「鈴ちゃんの気持ち。」



「え、えぇ!?」




何で急に!?
このタイミングで??


こんな距離でドキドキしっぱなしなのに、
そんな…言えないよっ。。




「は、恥ずかしいからっ…ダメです。」




思わず、敬語になっちゃった。




「やだ。…聞かせてよ。」




ーーーーーーキュン。。


ぅわぁっ/////
誠二くん、ズルいよ!そんな台詞はっ。




「誠二くんが、好きっ。ずーっと好きっ。」




もうどうにでもなれっ!的な勢いで、
私は改めて誠二くんへ気持ちを伝えた。



すると、誠二くんはホッとしたように甘く微笑んだ。
そしてコツン…と私のおでこに自分のおでこをくっつけた。



はい、一旦フリーズしました。
ダメだよ、こういう事しちゃ。



不意にお酒の匂いが鼻をかすめる。




「誠二くん、酔っ払っちゃったの?」




きっとそうだよね。
ワイン、結構沢山飲んでたもんね。



だから、誠二くん今日はこんなにサービス満点なんだ。




「フフッ、酔っ払ったのかな…?でも、俺が酒強いの…鈴ちゃん、知ってるだろ?」




おでことおでこがくっついたままの状態で、そんな意地悪をいう誠二くん。




「誠二くん、いじわるだよぉ。。」




意地悪でちょっとセクシーな雰囲気の誠二くんにドキドキし過ぎて、涙目な私。



でも、本当に…




「誠二くん、
あんまりこんな意地悪しないでよ…」




くっついたおでこが離れる。
でも、息がかかるくらいの距離は変わらない。




「ダメなのに、期待…しちゃうじゃん。」




待ってる答えはもう分かってるのに。
これ以上、優しくされると期待…しちゃう。



忘れらんなくなっちゃうよ。











< 142 / 171 >

この作品をシェア

pagetop