私のファーストキスもらって下さい。
「え?お休み!?」
学校へ行くと、いつもなら教室にいるはずのえみがいない。
やってきた担任に聞くと、なんと今日はお休み
と連絡があったらしい。
なんで??
高原さんのお見舞いに行って、何かあったのかな。
まさか…好きって伝えちゃったわけじゃ…
「とにかく、メールしなきゃっ!」
私は、1時間目の授業なんてそっちのけでえみにメールを送った。
いつもなら結構すぐに返事が返ってくるのに…
それから、お昼休みになって屋上で1人ご飯を食べていても、えみからのメールの返信はなかった。
電話だって出ない。
どうしよ。何かあったのかなぁ…
「あ、そうだ。」
私はいてもたっても居られず、ある電話番号を呼び出した。
多分お昼休みだよね?
『もしもし、鈴ちゃん?』
「あ、誠二くんっ…。。」
はぁ。良かった、出てくれたぁ。
私は、誠二くんへ電話をかけてしまっていた。
『珍しいね、鈴ちゃんが電話してくるの。』
「うん、ごめんね。お仕事中なのに。」
『ん、いいよ。ちょうど昼休みで飯食いに出てるから。』
「そうなんだ。あ、あのね…えみ、今日お休みしてるでしょ?何かあったのかなぁって思って。」
えみんとこのおばさん、おじさんは確か今プチ旅行中だから、きっと学校へ連絡したのって誠二くんのはずだよね。
だから、何か知ってるかもしれない。
『あぁ、えみね…俺もよく分かんないんだけど…部屋に起こしに行ったら、布団を被ったまま “今日休む!”ってだけしか言わなくてさ。』
「そっか…何かあったのかな…大丈夫かな。」
えみ、自分のことは二の次って感じだからひとりで背負い込んでるじゃないよね…。
泣いてたらどうしよ。
心配だよ。。