私のファーストキスもらって下さい。




ーーーーーーー




「えみぃ~~~~っ(泣)。。」



「鈴~泣かないでよぉ~。。」



「だって、すごい心配したんだから~(泣)。」



「ごめん~。。」




学校が終わって、えみに電話をした。
やっと出た。
理由は後で聞こう!
とにかく今から行かなきゃ!!



学校を飛び出して、えみんちに直行。



玄関のドアを開けたえみは、やっぱり元気のない顔だった。



そして、朝からずっとご飯を食べてないと言ったえみに私は気を失いそうになった。



だって、えみがご飯を食べてないんだよ!?
大問題だよ!



それから私は急いで、在り合わせのチャーハンを作ってあげた。
それも大盛り。



ふふ、おいしそーに食べてる。
良かったぁ、いつものえみの顔だ。



ホッとしながら、チャーハンを食べるえみを眺めていると、ふとえみが私を真面目な顔で見つめてきた。




「鈴、」



「ん?」



「早くうちに嫁に来てよ。」



「な、なに言ってんのっ!えみっ。」




ま、全く突然何を言い出すのっ!この子は。



よ、嫁って//////




「それで、えみ。」




気を取り直して、えみの話を聞くことにした。




「うん、あのね…」




えみは昨日、高原さんのお見舞いに行ってからの事を全部話してくれた。




ほうほう、高原さんは熱が出るとちょっとSっぽくなるのかぁ。



ふふ、えみ思い出して顔真っ赤だぁ♪
可愛い♪




でも、そこからはとても笑える出来事じゃなかった。




なぜか、それはえみが大失恋した先輩に再会してしまったから。




あの失恋は、えみにとってすごく大きな傷を作った。



私にとっても、すごく思い出したくない過去。



もうあんなに傷ついたえみを見たくないから。











< 152 / 171 >

この作品をシェア

pagetop