私のファーストキスもらって下さい。




ーーーーーーーー




「鈴ちゃん、こっち向いてよ。」



「む、無理っ。」




ベンチで誠二くんに背を向けて顔を手で隠したままの私。



ヤバイよ。
だって、誠二くんとキスしちゃったんだよ!



恥ずかし過ぎて、顔見れないよ!




「はぁ。鈴ちゃんのファーストキスついに頂いちゃったな。」




後ろから抱き寄せられて、
耳元で囁く誠二くん。


もう脳内溶けちゃうよ。
そんなことしたら。




「取っておいてくれて…ありがと。
俺、すごい嬉しかったよ。」



「…でも、本当にもらってくれるなんて思ってもみなかったから…っ。」



「俺も。まさか鈴ちゃんとキスしちゃうなんて…今でもちょっとビックリしてる。」




誠二くんから“キス”という単語が出てくると、
それだけで何か恥ずかしい。。




「俺は鈴ちゃんに何貰ってもらおうかな…」




私をぎゅっと抱き締めたまま、呟いてしばらく考えた誠二くんはふと思いついたように…




「あ、そっか。」




誠二くんの顔を見つめると、




「俺ごと、鈴ちゃんにあげればいっか。」



「ええっ!!?」



「そんな驚かなくても、恋人同士なんだから
そうだろ?」



「う、うん。。恋人同士…///////」




そうなんだけど、そうなんだけどぉ~…。。
まだ信じられないよぉ。



私が誠二くんの彼女…わぁ。


またまた1人赤面してると、




「もう俺、鈴ちゃんのものだよ。」



「キャーッ///////」




誠二くんのとびきり甘い台詞に思わず叫んだ。



……そしたら、また甘いキスで口を塞がれてしまった。



その後家に帰っても、胸がいっぱいで夕ごはんが食べられなかった。



もちろん、ドキドキが収まらなくてなかなか寝つけなかったのは当然で。




「…誠二くんは優しいけど………危険だ。」




この先、私の心臓はいつまで保つんだろ。


キュンキュンとドキドキのし過ぎで、パンクしちゃうかも。




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