私のファーストキスもらって下さい。
そんな落ち込む毎日。
えみが学校で居残り勉強をするってことで私も一緒にすることにした。
何かに集中してないと、色々考えちゃうから。
「鈴、明日うちにご飯食べにきなよ。」
「え、あ、…うん。」
「鈴?」
何でもない。ってえみに笑って言うと、
えみは気にせず話を続けた。
「お兄ちゃんにちょっと早いけど、就職祝いあげようと思うんだけど、鈴も一緒にどう?」
あ、そっか。何かお祝いしたいな。
誠二くんかま喜んでくれるもの、何かプレゼントしたい。
「うん。一緒にあげよ。」
「よし、じゃあ今度の日曜買いにいこ!」
それから勉強しながら、何がいいかなぁって考えていた。
中学生の私にはそんなに高価な物はあげられないけど、何か特別なものをプレゼントしたい。
ずっと、使ってもらえるもの。
あぁ、あの時鈴ちゃんがくれたなぁ…って、思い出してもらえるもの。