私のファーストキスもらって下さい。



えみのお兄さん、誠二(セイジ)くんは
7歳離れた面倒見のいい優しい人。



サラサラの髪に、二重のぱっちりした目。
えみと一緒で笑顔が素敵。


そんな誠二くんは昔っから、モテモテで。



「ねぇ、あなた誠二くんの妹さん?」



なんて、よく間違われるのもしょっちゅうあった。



「お、鈴ちゃん、今日は泊まってくの?」


「うん。」


「じゃあ、えみと3人で川の字で寝ような。」



一人っ子の私には、本当にお兄ちゃんのような存在だった。



誠二くんにとっても、妹の友達であり、妹みたいな感じなんだと思う。



そんなこんなで私も今や高校生になって、



「鈴ちゃん、スカート短いぞ。
おっさん、目のやり場に困るべ?」



なんて、からかうように心配してくれる誠二くんにドキドキしちゃう私がいる。



そうなんです。



私、誠二くんに片想いしちゃってるんです。



それもかれこれ2年ちょっと。



そして今も関係はかわらず、妹の友達のまま。







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