私のファーストキスもらって下さい。
誠二くんの部屋の前。
寝てるなかなぁ…。
ーーーコンコン。
「誠二くん?」
一応ノックして声をかけてみたけど、
返事なし。
ん~…よし。
勇気を出して、ドアを開けた。
昔からほとんど変わらない誠二くんの部屋。
変わったと言ったら、ちょっと大人の香水の香りがするところかな。
「誠二…くん?」
ちょっとドキドキしながら、そろーっと部屋へ入ると案の定、誠二くんはベットに横たわって眠っていた。
ベットのそばへ来ると、もう一度誠二くんを呼んでみた。
「誠二くん。寝ちゃった?」
「んん~…鈴ちゃん?」
うっすら目を開けた誠二くん。
寝ぼけてる…ちょっと可愛い。。
なんてぽわーんと思ってるのも束の間、
「せ、誠二くん。起きてっ。」
「ん~…もうちょい。ほら鈴ちゃんおいで。」
「え、わっ。」
気づいた時には、もう誠二くんに手を引っ張られてベットの上。
グッと引き寄せられて、誠二くんの隣に並んで横になってる状態に。
ど、ど、ど、どうしよ。
ち、近いよぉ~。。
ちょっと見上げれば、誠二くんの顔が20センチもないくらいの距離に!
頭の中で慌ててる間に、さらに誠二くんは私を自分の胸に引き寄せた。
キャー。。
誠二くんの胸元に密着しちゃってるよー/////
もう心臓は大暴れ。
でも、体は固まってしまったまま動かせないでいた。