私のファーストキスもらって下さい。
(~誠二side~)妹のような存在
そんな俺の最近の癒し。
それは…
ーーーーーピロロン。
もうすぐ仕事が終わる時間。
そんな時に、俺のスマホに届いたメール。
フォルダを開いて、自分の顔が自然と緩んでることに気がつく。
【お仕事お疲れさまです(^-^)
この前誠二くんに貸してもらったアルバム、
今聞いてるんだ♪私、5番の曲がお気に入り♪誠二くんのオススメまた教えてね(*^-^*)】
今頃の女子高生らしい、
絵文字のついた可愛いメール。
「ちょい、何ニヤけてんの?
彼女からメール??」
隣から同期の佐々木がスマホの画面を覗き込んでくる。
「違うよバカ、女子高生のメル友だよ。」
なんて、ふざけて返した俺に佐々木が食いついてきた。
「はぁ!?まじそれ!?何で女子高生とメル友なんだよ。羨まし過ぎるわ!」
「いいだろ。それも、めっちゃ可愛いから。」
「くはぁー。紹介しろやー。」
「嫌だよ。お前に紹介とか、絶対却下。」
「んだよ。彼女いるのに、狙ってんの?
その子のこと。」
佐々木が腕組みしながらコソッと聞いてきた。
それに対して俺は当たり前のように返してやった。
「妹の親友。昔っから俺の妹みたいな子なんだよ。女好きのお前に紹介なんか、出来るか。」
「うわー聞き捨てならねー。」
「とにかく、この子は俺の大事な妹みたいなもんなんだよ。」
そう。
俺の最近の癒し。
この可愛いメールを送ってきた子。
【鈴ちゃん、やっぱりいいセンスしてるわ。
その曲俺のオススメだよ。あと、7番もね。】
さすがに絵文字つきは無理。
それでも、ぶっきらぼうな文章にならないように気を付けた。
女子高生とのメールは、日々の勉強になるな。
俺はメールを返信し、残業もなく部署を後にした。
5分も経たない内に、俺が1階へ降りるエレベーターの中で返信がきた。
【わぁーい\(^o^)/褒められた♪♪
7番の曲、早速チェックしてみるね!】
そんな返信メールをしばらく眺めてから、スマホをポケットへ仕舞った。
鈴ちゃんは、いつも素直だなぁ。