ドッグエンド症候群
橋本かける
朝、いつものようにテレビ番組《今日も元気にラジオ体操!》を見ながらテレビの前で体操をする。
《はい!じゃあ、これでお終い!皆さん今日も元気に頑張りましょう。》
「ふぅー‥、終了っと!」
首を左右に振り、ソファーに座る。
「ワン!!」
ラブラドールレトリバーの愛がかけるにタオルを渡す。
「おぉ、愛。サンキューな!」
ラブラドールレトリバーからタオルを受け取り、頭をワシワシと撫でる。
彼、橋本かけるは19歳で社会人になったばかり。
もうすぐで20歳で成人だが、まだまだ心は少年のままだ。
「明日から仕事かぁ‥‥‥。」
溜め息をつきながら、ニュースを見る。
《昨日、道路を歩いていた男性が大量の血を吐き出し亡くなりました。原因は今世間を騒がせているドッグエンド症候群だとみられ‥‥》
「へー‥、世にも不思議な症候群もあるもんだな‥。」
そう言いながらかけるはラブラドールレトリバーを見たが、ラブラドールレトリバーは寝ていた。
「あ、寝てるのか?ならソッとしておかないとな。」
ラブラドールレトリバーの上に毛布をかけてリビングへと向かう。