ドッグエンド症候群
朝食を済ませて由利のお気に入りのワンピースを着る。
「ふふー♪どう?マック!似合うでしょ?」
由利はパクの目の前で嬉しそうにワンピースを見せるが、パクがずっと下を向いたままだ。
「ちょっとー!マック!!!!」
自分の話を聞いてもらえずに腹が立ったのかパグの頭を強く叩く。
その衝撃でパグの頭が床にあたる。
「キャイン!!」
その一言だけ鳴いてその場にうずくまった。
「ちょっと!どうしたの?‥はぁ、マックは私のパートナーなんだよ??何か鳴いてよ。」
うずくまっているパグの体をつつく。
それから数分経ち、パクはようやく頭を由利の方へ向けた。
そのパクの顔にはもう表情が無くなっていた。