雪の降る……

青年は 顔を上げ 前を 見据えた


……観ることのできない 未来を


それが たとえ

暗闇に 包まれていることが

わかっていても


未来に向かい 挑むように

歩き出していったのだった



……そう

消えることのない ひとつの予感を

蹴散らすように





あの少女を 抱きしめたのは

そして この景色を見るのも



これが最後であろう という

小さな予感を………




< 17 / 20 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop