幸せをもう一度
「私、その人と友達になる。
 それで、
 絶対この気持ち伝える」


「頑張って!!
 応援するよ!!」


桜羅に彼氏かぁ~
楽しみだな!!

んっ!?
もし
桜羅に彼氏が出来たら
デートとかに行ってあんまり遊べなくなるんじゃ!?


ま、いっか。



「おい、空蚪。
 数学の授業さぼろーぜ。」


「おっ、いいね。
 じゃ、行きますか。」


最近、
空蚪っていう言葉に敏感になってる気が…



空蚪と目があった。


胸の鼓動が速くなるのが分かる。



そらしたいけどその真っ直ぐな目から
そらしてはいけない気がした。


「美琉希!?
 どーしたの!?」

「へっ?
 あっ、ううん。何でもないよ~」

そう言いながらこっそりもう一度空蚪を見ると
もう空蚪はさっきのことが無かったかのように
友達と笑いあっていた。



やっぱり私のことは諦めたのかな?

って、
何また落ち込んでんの。



もー、
空蚪のことは忘れよう。

うん、もう考えない!


とは言ったものの

忘れようとすればするほど
頭の中を占領するのはあいつで……


結局桜羅の話も途中から全然頭入ってこなかった。




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